冠婚葬祭にはどのような意味があるのか?

人生において冠婚葬祭のいずれかに接することがあります。

この冠婚葬祭という言葉には4つの意味があり、人生において行われる行事を指しています。

そのため婚は婚約や結婚といった婚姻に関することであり、葬は通夜やお葬式など葬儀に関することを意味していて、婚は、結婚式や婚約の他に披露宴やお見合い縁談や結納、世話人や仲人婚姻届けも意味しています。

世話人や仲人は近年では立てないことが多くなりましたが、このような人たちも冠婚葬祭の婚に含まれます。

また、近年では大規模な披露宴は少なくなって親しい人だけを招く内輪だけの婚礼をあげる人も増えてきました。

そのため昔に行われていたような派手なものではなく、ご祝儀として持ち歩くことも少なくなっています。

葬の場合、自分自身に関する行事ではないことが多く、家族や知人、親戚など自分以外の人に対して行う儀式です。

通夜や告別式葬儀の他、弔問や香典、お布施や法事、法要や墓、喪中なども葬に含まれています。

葬の場合においても、婚礼のように核家族化、少子高齢化によって家族のみで行う家族葬が浸透しつつあり、葬儀も簡素化しているのが現状です。

冠には深い意味があり、奈良時代から行われた元服に由来しています。

元服は男子が成人したことを社会的に示す行事であり、数えで12歳から16歳の間に行われていました。

元服は烏帽子着や初冠とも表現されており、元服の元という字には頭が、服には着用をするという意味があり合わせて頭に冠をいただくということになります。

つまり冠には成人したという意味があります。

明治時代から大正時代にかけては、その家の長子が元服をするとなるとお祝いの品が数多く届けられたりもしましたが、昭和、平成と時代が進むにつれて、簡素化しつつあり、言葉だけが残っていることが多いです。

さらに近年では成人の他にも、出産や初節句、七五三や入学や卒業、合格や進学、就職や還暦のお祝い古希や喜寿祝といった人生の節目において行われるお祝いを意味しています。

祭には、まつりとも読むことから、先祖を供養したり、まつることを意味したりしており、葬と似ていますが、葬はその時の行事であり、祭は年間の節目となっている年中行事を指します。

本来はお彼岸やお盆といったお墓や法事にまつわることを指していましたが、近年では先祖を祭るだけの行事ではなく、季節ごとの節目に行われる行事を祭として指すようになったので、その内容も様々です。

主に、お正月や節分、桃や端午の節句、七夕やお盆、お彼岸や法事、大晦日などが該当します。

さらに、日本の行事となりつつあるクリスマスやバレンタインデー、ホワイトデーも祭りに含まれることもありますし、父の日や母の日、敬老の日も祭に含まれています。

冠婚葬祭の中で最も身近にあるのは祭になります。

祭すべてが当てはまりませんが、多くの行事は生活に密着しており、毎年必ず行われる行事となっています。

行事に関しては簡素化になってきており、すべてのことが行われるわけではありません。

ですが、生活をしていく上で何かしら冠婚葬祭に携わっており、それぞれ日本由来の意味があります。

特に冠と祭は節目節目で行われるものであり、行事として受け継いでいくものでもあるので、家族で行事を受けついでいくと良いでしょう。

なお、このような行事は幼稚園や保育園、小学校などで行われることが多いのですが、近年では家庭環境の多様性により、母の日や父の日、敬老の日は行われなくなってきていますし、宗教によっては、クリスマスなどは行わないことが多いです。

文化をどのように残していくかを考えつつ、自分の家庭環境に合わせて行事を行っていくことが大切です。

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